公益社団法人 日本医学放射線学会

会員の皆様へ

会員向けの情報

2018年07月06日

ECRのEPOSに関するお知らせ

日本医学放射線学会
会員各位

理事長 今井 裕
編集委員長 興梠征典

ECRのEPOSに関する問題

 ECRのElectronic Presentation Online System (EPOS)はDOI(Digital Object Identifier)をつけて発表されるため出版物として取り扱われます。すなわちそのままジャーナルに投稿した場合、多重出版とみなされる可能性があります。
 特にEPOSと論文の内容(仮説、目的、対象、検討項目など)がほぼ同じ場合は、多重投稿として直ちにRejectとなる可能性があります。また、掲載後に読者等から指摘があって、EPOSと論文で何が違うのか説明(釈明)の文書を追加で求められ、ジャーナル上で公開された例があります。最悪の場合は、掲載取り消しとなる可能性もゼロではありません。従って以下のように対応をお願いします。

 

今後ECRのEPOSを投稿予定の場合

 EPOSにDOIをつけるかどうかは選択できます。すなわち、Abstract投稿時またはポスターのアップロード時に、著者はpermanent online publicationに同意するかどうか選択できるようになっています。同意しなければ、ポスターの公開はECR期間中のみとなり、DOIは付きません。しかしもしpermanent online publicationに同意すればDOIが付き、あとで消すことはできません。よって論文投稿を予定している場合は同意しないようにしてください。なお論文投稿の予定がない場合は、同意しても特に問題はないと考えられます。

 

ECRのEPOSを発表済みの場合

 ECR-EPOSとしてすでに発表した研究を他のジャーナルに投稿する際にESRの許諾を得る必要はありませんが、一般的な対応として、ECRのEPOSで発表済みということをLetter to the editorに明記してください。DOIが付いている場合は、さらに引用文献に入れることが求められます。
そのあとの対応はジャーナル、あるいはEditorial boardの考え方により異なると思われますが、通常は、EPOSと異なる点を箇条書き等で説明することが求められると思われます。EPOSの内容と論文の内容がほぼ同じ場合は、上述のごとく多重投稿とみなされるリスクがあることを認識してください。
 JJRも上記に倣い柔軟に対応します。すなわちDOIが付与されていても、EPOSで投稿済みであることが明記されかつ文献として引用され、EPOSの内容とどこが違うかの記載があれば、通常のPeer reviewのプロセスに乗せます。最終的にアクセプトされれば、Acknowledgementにその説明を入れることとします。
 なおJJRに投稿時に、ECRのEPOSで発表したか、発表していればDOIが付いているかを確認するシステムを新たに導入しました。これらは著者を保護するための方策ですので、ご理解ください。